毎年20万人以上の人が受験する人気資格「宅建」。
大学生や社会人などを中心に多くの人が挑戦している資格だからこそ、独学で合格を目指す方も多い試験でもあります。
ですが実際に、独学で合格することは可能なのでしょうか?
また独学で合格するには、どれくらい勉強時間を確保すればよいのでしょうか?
そこで今回は、「宅建合格に必要な勉強時間は300時間!?独学で合格するには何ヶ月かかる?」と題して、以下のことについて解説していきます!
- 宅建合格に必要な勉強時間
- 勉強を始める時期
- 独学で勉強する方法と注意点
限られた時間の中で宅建に合格するために、ぜひ参考にしてみてください!
宅建合格にどのくらいの勉強時間が必要?
宅建合格に必要な勉強時間は、人によって変わってきます。
これは、以下の要素の組み合わせを考慮しなければならないからです。
- 独学or予備校利用
- 法律初心者or中級者or上級者
予備校を利用する場合は、テキストを選ぶ手間が省けたり、授業を通して理解の手助けが得られるため、独学に比べて必要な勉強時間は抑えられるでしょう。
法律の勉強自体が初めてという人にとっては、基礎基本の理解に時間がかかることから、中級者や上級者に比べて、より多くの勉強時間が必要になります。
これらを複合的に組み合わせることにより、自分が合格までに確保すべき勉強時間が見えてきます。
目安は300時間以上
宅建合格までに必要な勉強時間は、一般的に300時間以上と言われています。
しかし、先に言及した通り、自分が置かれている状況を考慮しなければなりません。
予備校を利用する場合は、余計な手間暇をお金で買うことにより、
その分を勉強時間に充てることで、300時間での合格も夢ではなくなるでしょう。
宅建試験は様々な予備校で講座を開講しているため、自分の学習状況に合わせたコース選択も可能となっています。
▼予備校の一例
例えば、法律系資格試験に強い予備校として有名な伊藤塾では、
- 初心者は90時間前後
- 中・上級者は70時間前後
の講座を開講しています。
これらに自主学習の時間を加えて300時間ほど勉強すれば、十分合格を狙えるというわけですね。

予備校を利用することで限りある時間を有効活用できますね!
独学の場合は600時間
独学の場合でも当然個人差があるため、先に言及した要素を考慮しなければなりませんが、
法律初心者は600時間以上の勉強時間が必要だと言われています。
初心者は法律の基礎基本から学ばなければならず、法律独特の言い回しや考え方などは日常的に触れているものでもないため、慣れるまでは時間がかかります。
宅建試験で難しいと言われている「権利関係等」では主に民法を扱いますが、学習範囲も広いため尚のこと時間が必要です。
また、独学の場合、理解に費やす時間だけでなく、
- 勉強のための教材を選び
- 試験までのスケジュール管理
といった、予備校とは違った手間がいくつもかかるデメリットもあります。
このようなデメリットを差し置くメリットがあるとすれば、予備校を利用する受講料がかからないことが挙げられます。
各予備校によって受講料は異なりますが、おおむね5万円~10万円ほどとなっています。
独学でテキストを購入する場合は、1冊3000円前後なので、懐には優しいですね。
最近の宅建試験は難化傾向にあり、十分な対策が必要な試験となっているので、
独学で、かつ初心者が合格を目指すには、600時間という十分な時間の確保が求められます。
勉強時間の上手な配分は?
宅建試験では、以下の4科目から出題されます。
- 権利関係等
- 宅建業法
- その他法令上の制限
- その他関連知識
ほとんどが法律知識に関する問題ですから、300時間ないしは600時間をどのような割合で配分するのが好ましいのでしょうか。
▼目安は次の通りです。
- 権利関係等 → 40%
- 宅建業法 → 40%
- その他法令上の制限 → 15%
- その他関連知識 → 5%
「権利関係等」と「宅建業法」で全体の8割を占めていますが、これらは宅建試験で手を抜くわけにはいかない重要な科目ですから、多くの時間を割いて学習すべきです。
特に「権利関係等」にある民法は、出題範囲も広く初心者にとっては最難関と言っても過言ではない科目です。
単に暗記すればよいというものではなく、きちんと理解しなければならないという点で、40%という時間配分となっています。
また「宅建業法」は、宅建試験において最も多く出題されるため、得点源としやすい科目です。
民法とは違って暗記がメインであり、一気に得点を稼ぐためにも40%という時間配分となっています。
「権利関係等」や「宅建業法」の学習を通して、法律に慣れることができると思うので、
その後に「法令上の制限」などを勉強するようにすれば学習効率が上がります。
勉強を始めるなら5月頃までに!
勉強を始める時期は、予備校を利用するなら300時間、独学なら600時間を確保できるように、
1日に確保できる勉強時間を計算して、日数を逆算して算出しましょう。
例えば、予備校を使って1日2時間勉強できるとすれば150日必要です。
したがって、約5か月かかる計算になります。
試験は10月なので、その5か月前となると5月頃ですね。
講座の開講も4月~6月となっているものが多いので、おおむね5月頃に始めるのが良いと思います。
独学の場合、1日2時間では300日必要となるため、約10か月かかる計算になります。
したがって、12月から1月あたりに始めれば十分間に合います。

じゃあ、独学でも時間さえ確保できれば、遅くても間に合うよね!

その考えは、とある理由から非常に危険です。
難所である民法や暗記の多い宅建業法は、短期集中でどうにかなるような科目ではありません。
そのため、仮に1日7時間勉強できるとして、約90日(約3ヶ月)前である7月から始めたとしても、独学で合格することは非常に難しいでしょう。
独学の場合でも、おおむね5月頃から勉強を開始することをおすすめします!
独学で勉強する方法・注意点!
初心者が独学で勉強するには、市販のテキストで各科目の全体像をつかむことから始めることをおすすめします。
全体像を把握することで、これから勉強すべき内容・ゴール地点を知りましょう。
以下は権利関係に関する記事ですが、勉強の仕方は他の科目でも共通して参考にできると思います。
注意点
独学で勉強する際の注意点として、複数の科目を同時に手を付けるのはやめましょう。
特に初心者にとっては、初めての法律科目ということもあり、法的な考え方というものが身に付いていない状態です。
そんな中、闇雲に複数の法律科目に手を付けると、どの法律のどの内容がどこで説明されていたのか分からなくなり、知識がごちゃごちゃになってしまいます。
まずは「権利関係等」の民法から勉強することをおすすめします。
民法は宅建試験の勉強を進める上での基本となる科目ですから、ここで身に付けた法的思考は他の科目にも活かすことができます。
初心者ほど時間がなく焦るかもしれませんが、「急がば回れ」で一つ一つ積み重ねていきましょう。
まとめ!
以上、「宅建合格に必要な勉強時間は300時間!?独学で合格するには何ヶ月かかる?」についてまとめてきました。
近年、難化してきている宅建試験ですが、十分な勉強時間を確保すれば、決して独学でも合格することは不可能ではありません。
600時間という非常に多くの時間を費やす必要はありますが、計画的に学習すれば時間を短縮して合格することもできると思います。
もちろん予備校を利用すれば、勉強時間を短縮できるので、さらに時間を有効活用できますよ!
宅建試験に挑戦しようと思っている人は、自分の状況を鑑みて、この記事を参考にしてみてください!
最後までお読みいただきありがとうございました。